まずはじめに、新築マンションのほうがよい、中古マンションのほうがよいという絶対的な答えはありません。物件によって違いが大きいので、迷っているなら、まずは絞らずにどちらも検討を進めてみて、「物件で比較する」ほうがよいでしょう。
また、私個人の意見ではありますが、新築物件を検討する際の注意点は「建物の新しさを求めてエリア・立地を妥協するのは危険」ということです。
建物は必ず劣化しますが立地は劣化しませんし、悪い立地をよくすることもできないためです。立地さえ良ければ建物はリフォームやメンテナンスで改善できるものもあります。極端な話「20年後は買い手がつかないかも」という立地も存在しているので、そういう新築物件は避けた方が良いと思います。
それらを踏まえたうえで、新築と中古は実は買い方から大きく異なります。
新築
買い方:マンションを建てたデベロッパーから直接購入する
メリット:販売住戸が複数ありいずれかの部屋は購入できる可能性が高い、入居時期が決まっている、室内設備や共用部などの情報が多い、住宅ローン控除枠が最大640万円と大きい(2021年5月現在は2022年12月引き渡し分まで)
デメリット:購入前に実物を見られない、デベロッパーから直接営業を受けるため物件間の比較検討がしづらい、中古に比べ高額になりやすい
こんな方にオススメ:特別気に入った新築マンションがある、複数の間取りや階から選びたい
中古
買い方:仲介会社を介し市場に流通する物件(1住戸ごと)に申し込む
メリット:実際の建物・室内を確認してから購入できる、新築に比べ安価であることが多い、複数物件を比較できる、条件の交渉がしやすい
デメリット:同じ物件は同条件では二度と出ないため、スピーディーな決断が必要となる、物件を逃すと探し直しになる
こんな方にオススメ:なるべくいい条件のものを見つけて買いたい
新築はデベロッパー、中古は物件の持ち主の個人(または企業)から購入するケースがほとんどです。そのため、買い方も異なり、それぞれメリット・デメリットも違います。新築は、そうたくさんの選択肢が常にあるわけではありませんが、特別気に入ったものがあればその中で好きな住戸を選んで購入できます(販売開始から時間が立っている場合、希望の住戸が売り切れている場合はあります)。中古は、広く市場から探す必要があるものの、その分条件面にこだわって自分に合うものを見つけられる可能性も高いでしょう。